赤い石の実を煮込みながら、ヨギはひいおばあちゃんのことを思い出した。
ひいおばあちゃんは、ハッコー山脈の向こうから、この里のやってきた人だった。
お料理が上手で、いろんなことを知っていた。
鮭の頭の軟骨で、膾を作ってくれた。水ダコの頭の皮を上手におろして、刺し身にした。鮫もそこらの海をうかうか泳いでいられなかった。
ここいらの海どこの漁師に、網ですくい上げられて、魚体が港に並ぶはめになった。
そして、身は鮫ナマスになった。
風邪をひくと、栃の実の皮を削って、熱湯に入れて飲まされた。
すると、とろとろ眠くなって、よく眠ってしまう。朝にはけろりと治っていた。
ひいおばあちゃんも年取って、最後は寝たきりになった。
年をとるのは、みじめなことだと、ヨギは身にしみた。
